クエリーニスタンパリア美術館(イタリア・ヴェネチア)

展示空間。奥に中庭が見える。

1963年カルロ・スカルパ設計。 クエリーニスタンパリア美術館は、クエリーニスタンパリアパレス(宮殿)の改修である。ヴェネチアのサンマルコ広場から、少し北東に行った所に位置する。美しい白い橋が目印になる。

美術館へのアプローチは、ヴェネチアらしく運河を越えるための橋を渡らなくてはならない。当初はメインの出入り口であった、スカルパによるデザインの橋からは今は入ることができない。ホールやカフェ等、新しく足された機能ためにエントランスは移設され、白い石の橋から建物に入る。ミュージアムショップで入場チケットを購入する。2 階にはマリオポッタによる美術館がある。

内部でも運河との関係性が多く感じられるようになっている。運河との間には、装飾的な鉄格子の扉が隔てているだけで、光や風や音、視線は抜けている。運河の向こうの広場まで見とおすことができ、ときどき運河を通過するゴンドラからの会話が聞こえた。

壁や柱には、スカルパ様式とでも言えるようなギザギザの装飾が施されている。

当初の橋 当初の橋

新しい橋。こちらから入る。 新しい橋。こちらから入る。

壁面の装飾 壁面の装飾

中庭から展示空間側を見る。 中庭から展示空間側を見る。

運河を感じられる内部空間 運河を感じられる内部空間

縁が立ち上がっている通路 縁が立ち上がっている通路

静かな中庭。 静かな中庭。

最初に出会う階段は、通路につながる。通路の縁には高潮からの浸水を防ぐための立ち上がりがある。それが不思議な意匠となっている。次の階段は運河へ降りていく。潮が満ちると沈んでしまう階段でもある。ヴェネチアの町では運河へ降りて行く階段がよく見られ、ゴンドラ等とのアクセスができる。

中庭にはきれいな芝生が広がる。そこでもいくつかの階段が作られ、脇の水場や踏み石を辿って進むと様々な場面が展開されていく。(写真・文 塩谷太一)

運河へ降りて行く階段 運河へ降りて行く階段

不思議な形のドア 不思議な形のドア

 |  カテゴリー:フィールドワーク |  投稿者:Shioya Taichi